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楽器を構えるときの脊椎の動き


サクソフォンやファゴットなど、

楽器の形状上、構えるときに胴体を少しひねる必要がある楽器は多くあります。

また、日常にも、

自分の後ろにあるものを取ろうとした時や

後ろを振り向く時にも、

胴体をひねる動作はありますね。

私はサクソフォンは中学~、

ファゴットも高校時代に吹く経験があったので、

楽器を吹くためにはよくやる動作でした。

今日はそんな、胴体をひねる動作について見ていきます。


 

【胴体のひねりが得意な部分はどこか知っていますか?】


胴体のひねり(解剖学的に言うと回旋)は

脊椎でできます。

その中で回旋が得意なのは頸椎と、胸椎下部と腰椎上部の連結あたりと、腰椎です

脊椎とは、

頚椎7こ、胸椎12こ、腰椎5こ、仙骨、尾骨からなる、

椎骨というパーツの連なりであって、

それぞれの椎骨の間に椎間板というクッションがあります。

ひとつひとつ椎骨は形が異なり、

得意な動きもそれぞれにあります。


↑青い部分が腰椎の1番目。右に回旋する経過↑

胸椎は、肋骨と繋がっており、その肋骨では肺と心臓が守られています。

胸椎でひねりができてしまうと肺と心臓に負担がかかってしまうので、できない構造に作られています。


不得意な部分を起点に周辺の筋肉で力を加えて何とか回旋しようとすると無理が起き、

痛みの原因ともなります。

 

《回旋しやすい場所を使うためのエクササイズ》


頭が動いて、身体全体が付いていきながら

②肘から先の部分を、指先が遠くを通りながら前へ上へ曲げて(小さく前ならえぐらいの高さまで)


③肘を外側へ少し動かし、脇を開ける

③脚・骨盤はなるべく前を向いたままで、肘先がリードするように回旋。


・右側に回旋するなら、水平に弧を描くように右肘から回旋

・左側に回旋するなら、水平に弧を描くように左肘から回旋

 

周りを見て、自分の外の空間にも目を向けながら、

肘先リードでやりましょう

回旋をするその部分に注目したり、

ちゃんと出来ているかを確認しに身体の中の探索をし始めると、

余計な力みを引き起こします。

そうして、

実際に楽器を構えて吹くときには

①頭が動いて、身体全体が付いていきながら、

楽器の動きに合わせて脊椎も一緒に動き*


*回旋のエクササイズをしたらもう既に身体がどこから動くかがわかっている状態になるので、

特別どこからひねるかは考えなくて良いです

⑤息を吸って

試してみてください。

泉山民衣

兵庫県在住。
サクソフォン奏者・アレクサンダー・テクニーク教師。
昭和音楽大学卒業。

​​

顎関節症、腱鞘炎になったことから、自身の身体の使い方に原因があるのではと考え、2016年からアレクサンダー・テクニークを学び、2021年教師資格取得。

​大阪アレクサンダー・テクニーク教師養成課程OPALサポート教師。

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