【自分の身体は楽器の音を増幅させる共鳴体であり、スピーカーのようなもの】
声楽家の方々の声量ってすごいですよね。
声楽家は自分の身体が楽器となるわけですが、
大きなホールでもあれだけ遠くまで響き渡る声が出せるということは、
それだけ自分の体をうまく利用して共鳴させ、スピーカーになっていると考えられます。
ピアノやサクソフォンなどの楽器は〈自分の外〉にあります。
外にある分、
楽器の操作に気が行ってしまい、
残念ながら自分の身体を利用することを忘れてしまいがちになります。
自分の身体を立体的に知覚するために
“今から自分の身体を使うんだぞ”
と理解するために、
頭のてっぺんから順番に足の先まで、
順番にまんべんなく触れて、
共鳴体となる自分の身体を触覚で知覚することはとても有効です。
鏡で見る自分は平面なので、奥行きや太さがあることを忘れていることがあります。
その、長さや、太さ、奥行き、大きさがある身体こそが楽器の音をよく響かせ、増幅してくれるものです。
触れて知覚した等身大の自身の身体の立体を共鳴体として利用して
今いる空間に向けて
楽器の音を鳴らすのです。
そこに、がむしゃらな力みは要りません。
楽器の音を、自分の身体も利用して鳴らし、空間に響かせるのです。
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