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低音がひっくりがえる問題

低音。


サックスで言うと、個人的にはファから下という認識ですが、

そのあたりの音域で、


  • 本当に鳴らしたい音ではなくて高い音になる

  • 高い音が鳴ってから本来の音が鳴る

  • 鳴るは鳴るけど高い音が混ざる


こういった悩みはよく聞きますし、

わたし自身、音大進学後も卒業してからも

低音の鳴り方がしっくりこなくて長い間悩んでいました。



低音の鳴りに影響するもの。

思い浮かんだものを挙げてみます↓


  1. 楽器の調整の問題

  2. 他の音と何が違うのか、何を変えているのか

  3. 体幹の自由さ

  4. 息の吐き方

  5. アンブシュア

  6. 意識の向け場所



楽器の調整の問題


木管楽器は穴を指もしくはキィで塞いふだり開けたりして音の高さを変えますが、

穴の塞がりが甘い(隙間ができる)とそれだけで音が自然と鳴らなくなってしまいます。


これは構造的に仕方がない問題なので、

もしも長らく楽器の調整をしていない、楽器の状態が気になる、

そう言うことがあればリペアマンに見てもらうことが必要です。


リペアマンの技術力も少なからず影響します、、

見てもらいたい楽器の専門だと安心ではありますよね。



他の音と何が違うのか、何を変えているのか


「鳴りにくい」「鳴らない」という体験が多くなると、

それが『抗えない、変えられないこと』と思ってしまうことがあります。


鳴らないことが当たり前なので、もはやそれが「普通」と思ってしまうのですが、


先入観は、無意識にやっていることを無視することにつながります。


ですが今一度、

他の音、例えば特に悩まずすんなり鳴る音と比較してみると

すんなり鳴る音の時には『していないこと』があるかもしれません。


①一旦、まっさらな気持ちで

 特に苦労していない他の音のときに「何をしているのか」に興味を持ってみましょう。


“まっさらな気持ちで”

と言うのは地味に大事です。


「やりながら探してやろう」ではなく、

ただ単純に、いつも通り鳴らしてみる。

そうしてから、「今鳴らすときに何したかな?」と振り返るだけ。


やる前に「何をしてるのか探そう」とすると、

それはいつも通りではなくなってしまいます。

・・・普段のすんなり鳴る時にはそんなこと考えてやっていないですから。


②鳴り方が不安定な音をいつも通り鳴らしてみましょう。


③もう一度、まっさらな気持ちで特に苦労しない音を鳴らしてみましょう。


④鳴り方が不安定な音をいつも通り鳴らしてみましょう。


これを何度か繰り返してみた時に、何か気づくことはありましたか?


息の吐き方はどうでしょう?

息を吐く方向はどうですか?

アンブシュアはどうですか?

頭と首の自由さ、体幹の自由さはどうですか?

どこか緊張しているところはありますか?


あぁそうなのかぁ

と、気づくだけで十分です。



体幹の自由さ


もうこれは・・・ほうんとうに重要です。


低音のひっくりがえりだけの話ではなく、

何か困難なこと、不安なことがある時、

体幹(頭からお尻までの身体の軸)は

その困難を乗り越えようと固めてしまいやすいです。


ゆるやかに動けない状態になるということ。


これは生理現象でもあると思いますし、

頑張ってこの課題を乗り越えようとする向上心の表れだと思いますが、

頑張れば頑張るほど逆効果になるとは厄介なものですね。



身体の動きのシステムとして、

体幹の自由さはどんなパフォーマンスにも良い影響を与えてくれます。


これについて知りたい方はぜひレッスンにいらしてみてほしいですが、

まずは「楽器を吹く必要がないモード」と「楽器を吹くモード」との違いがあるかどうかを調べてみるとどうでしょう。


例えば「楽器を吹くモード」から「楽器を吹く必要がないモード」になった時に

フッと力がねけるようであれば、無意識に力んでいたということです。


そのフッと力が抜けた状態のままで吹けるかどうかを試してみてください。

吹きやすくなる可能性が高まるかもしれません。




この記事ではここまで!


長くなるので

・息の吐き方

・アンブシュア

・意識の向け場所

は次回記事に→→→→

泉山民衣

兵庫県在住。
サクソフォン奏者・アレクサンダー・テクニーク教師。
昭和音楽大学卒業。

​​

顎関節症、腱鞘炎になったことから、自身の身体の使い方に原因があるのではと考え、2016年からアレクサンダー・テクニークを学び、2021年教師資格取得。

​大阪アレクサンダー・テクニーク教師養成課程OPALサポート教師。

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