「tu」とは、管楽器の教本によく出てくるタンギングの表記。
このタンギング。
レッスンにいらっしゃる方々にも苦手だと仰る方はたくさんおられます。
うまく音が発音できなかったり、音の立ち上がりが強くなってしまったり、雑音が入ってしまったり。
管楽器は息が音に変わる楽器なので息が必須になるのですが、タンギングによって息の流れが止まったり滞ってしまうと音がでません。
息の流れが大事なことは明白ですね。
じゃあ、その息の流れを損なわず、うまくタンギングするにはどうすれば?
そんなことを頭の片隅に思いつつ、わたし自身がダブルタンギング(tu-ku-tu-kuとかdu-gu-du-gu)を練習・探究している時に、ふと気づきました。
……教本で書かれているタンギングの「tu」とかの表記は、もしかして日本語的発音をしない方がいいかも?
「tu」と「トゥ」は違う
シングルタンギングの表記でよく見る「tu」。
この表記に、私は頭の中で何の躊躇もなく『「トゥ」やな』と当たり前に日本語的発音で認識していましたが、そもそも「tu」と書いてあるのだから、“日本語的発音”じゃなくて“英語的発音”だと認識を改めてみるとどうかと試してみますと…
有効でした。
母音の「u(ゥ)」の方は特に気にせず、
《①子音の『t』を発音して、②息は発音した勢いのまま吐いて漏らす》。
そうすると、息の流れは「t」の発音で一瞬堰き止められるるだけのシンプルなものになりました。
子音の方が重要なので、母音の方は「u」でも「i」でも「e」でも、〈自分の鳴らしたい音色になるのはどれか〉、〈タンギングしやすいのは何か〉、そんなことを考慮しながら母音を色々試してみると、自分の好みが見えてくるんじゃないでしょうか。
それに倣うとダブルタンギングも同じことです。
「t-k-t-k」「d-g-d-g」という風に、子音を意識する方がはるかにやりやすくなりました。
「英語的発音で子音を発音」
「息を流していく」
タンギングは思いのほかシンプルです。
「まとめ:自分の望みのための再検討
このように、〈これが当たり前〉に疑いをかけて再検討してみると、自分が望む演奏のためにより良い新たな方法が見つかるかもしれません。 思い通りの結果に結びつかない場合、そもそもやろうとしている方法がミスマッチしている可能性が高いです。 ①どんな結果が欲しいのか ②そのために今やろうとしていることは何か ③うまくいっていないなら②のやろうとしていることを再検討 ④再検討した新しい方法を試してみる ⑤①の結果に近づいているかどうか 自分が望む演奏のために、少し立ち止まって考えてみると新たな視点が見つかります。